ハンドブック紹介

 

   項劉記 ハンドブック 第二部  


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●概要

 副題は「闘神項羽の戦争講座」。項羽と范増の対話形式で軍事面の解説を行う。ただし、項羽の解説は「おぬしらにはわしの不敗の兵法≠伝授しても、それを生かすことは不可能だ。よって、わしの話は以上で終わる(42ページ)」で終わってしまい、後は范増による解説が中心となる。ノリ自体は第一部と変わらないが、こちらの掛け合いは、ゲーム関係のものが多い印象がある。



●各種図表

タイトル ページ
攻撃可能範囲 52
外交能力のある人物 68
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包囲網形成

なんじゃ、姑息な攻撃の話か?(45ページ)

 「隠密」で移動した場合、その部隊は伏兵状態となり、敵対勢力からは見えなくなる。さらに、敵対勢力が隠密状態の部隊のいるスクエアに侵入すると、「伏兵攻撃」が発動し、敵部隊は無条件でダメージを受ける。

 本書では、その応用法として、敵が近づいてきた場合、小規模な部隊を自軍の主力部隊に隣接させて伏兵とし、自軍の部隊に向かってくる敵を伏兵で敵戦力を減らしていくという戦略を提唱している。仮に伏兵部隊が攻撃を受けても、主力部隊が隣接しているため、これによって貧弱な伏兵部隊をフォローすることができるわけである。

 ただし、「隠密」中は部隊の「士気」が低下していく。本作では、「士気」が「30」を切ると攻撃ができなくなるため、普段は「通常」で移動し、敵が近づいてきたら「隠密」に切り替えると、楚のでメリットを抑えることができる。



次は、数的優位の話にございます(48ページ)

 行軍画面の1部隊は、戦闘中でも1つの部隊となる。しかし、敵部隊を取り囲んだ状態であれば、それらの部隊を戦闘に参加させることができる。さらに、敵の四方を取り囲むと、敵の撤退を封じ、確実に武将を捕えられる。

 戦闘を仕掛けること自体が「敬慕度」の減少につながる本作において、確実に敵部隊を殲滅することは、「敬慕度」の低下を抑える意味でも有効である。また、敵部隊を取り逃がすと、その多くは「隠密」状態となって逃走する。場合によっては、これがゲリラ化して手薄になった都市を攻撃することもあるため、それを防ぐ意義も大きい。

 上述の伏兵用の小規模部隊は、この包囲網を形成する役割も果たすことができる。特に武将の少ない部隊を参加かせておくと、その分だけ捕えた武将を配下にできる枠が増える(前述のとおり、本作では1部隊に5人しか武将を配属できないため)ため、家臣を増やす意味でも大きな強みとなる。



戦えないと思ったらきっぱり断ってください(51ページ)

 味方の援軍と同じ条件下に同盟勢力がいれば、同盟勢力に「共同軍」を求めることができる。この部隊は野戦では命令を下すことはできないが、攻城戦では申し込んだ側の指揮下に置かれる。

 ただし、これはプレイヤー勢力が同盟勢力からの要請に応じた場合も同様であり、特に攻城戦の場合は戦況を見ていることしかできなくなる。要請を断っても一切のデメリットはないため、参加したくない戦いには参戦しなくても問題はない。
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野戦を制す!

またそんな話か。
  おぬしはこすっからい手が好きじゃのう……(52ページ)


 本作の部隊には「向き」の概念があり、側面では1.5倍、後方からは2倍の攻撃力で敵部隊を攻撃することができる(*)。部隊はZ.O.Cを持っているため、複数部隊で攻撃しないと背後を取ることは難しいが、側面からの攻撃は、斜めから接した状態でも適用されるため、こまめに方向を変える(方向を変えるだけなら機動力は消費しない)ことで簡単に攻撃力増加の効果を得られるのである。



「武装度は高ければ高いほどいい」、
  それだけでよいのではないか?(55ページ)


 「武装度」は弓矢の射撃回数に影響を及ぼす。武装度が「100」ならば12発撃つことができるが、「0」でも2回は撃てる。要は「10」刻みで1発ずつ増えていく計算になる。

 ちなみに、本書では弓矢の解説しか掲載されていないが、「武装度」は、通常攻撃にも影響を及ぼす。よって高いに越したことはないが、兵士100人の「武装度」を「1」上げるためには金5が必要となる(*)。

 これだけなら大した数値には見えないが、兵士2000人、「武装度」が「50」の部隊の「武装度」を「100」にしようとすれば、金5000が必要という計算になる。各シナリオの初期部隊の所持金が「2000」程度であることからすると、実に高額である。なお、「武装度」は、項羽軍が一貫して高く、劉邦軍は低いというかたちで、両軍に特色を持たせている。



……おい、おぬし、もしかしてわしを無視していないか(56ページ)

 本作の包囲効果は、敵を包囲することではなく、味方の部隊と隣接することによって生じる。ここでは「包囲効果」と題されているが、『ネクタリス』でいうところの「支援効果」に近い。

 ただし、包囲効果は完全に部隊が接していないと受けることができない。つまり、斜めに接している場合は恩恵を受けられないのである。そのため、これを活用するならば、自然と陣形は横一列になりがちであり、敵の後方を突くことはあきらめるしかなくなる。これについては本書で范増が言うとおり、臨機応変に対処するしかない。

 一方、敵部隊を包囲すると、その退却成功率を下げることができる。この包囲は戦略画面中の包囲とは別のものであり、戦略画面中において敵を包囲しているならば、戦闘中に敵を包囲する必要はなくなる。同じようなことをしても、戦術レベルよりも戦略レベルの方が効果が高いというのは、面白い仕様であると思われる。

 また、味方の退却の場合は、包囲効果を得ており、画面の端にいるほど成功率は高くなる。さらに言うと、「用兵力」の高い人物がいればなお良く、共同軍や応援軍は、より退却確率が上昇する。ちなみに、籠城戦においても、攻撃側は退却が成功しやすく、守備側はしにくいという補正がある。



それとも、
  戦闘力100のわしに勝つ者が存在すると申すか?(58ページ)


 本作における一騎討ちは、敗北側の兵士と士気が減少し、断ったとしても、下げ幅は少なくなるが、やはりいずれもが低下する。よって、「戦闘力」において優勢である陣営は、どちらに転んでも有利を得ることができる。

 一方、不利な側からすれば、総合的には一騎討ちを断ってしまった方が良い。断った場合に低下する数値は、最初の一回分だけだからである。しかし、マスクデータの「性格」が低い人物は、勝手に一騎討ちを受けてしまうことがある。下手をすると、このような人物が勝手に一騎討ちに応じて負け、その後の一騎討ちを断ることで二重に無駄な損失を被る可能性もある。

 ちなみに、一騎討ちに直接影響するパラメータは「武力」と「体力」であるが、項羽は、いずれも「100」であり、本作における最強の一騎討ち要員となっている。彼に続く第2位の黥布は「武力」が「91」、「体力」が「90」であり、その強さは本書において本人が散々自慢しているように、圧倒的なものとなっている。
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攻城戦の極意

戦闘中の[徴兵]と[補給]は、
  籠城側のみが実行できるのです(62ページ)


 本作の籠城戦のポイントは「徴兵」によって兵力を回復することができる点である。この徴兵は、平時の「徴兵」と違って「敬慕度」や「支持率」が下がらず、ノーリスクで兵士を増やすことができる。范増も言っているように、戦力的に不利でなくても、積極的に活用するべき手段と言える。

 ちなみに、籠城戦時の「徴兵」は「支持率」と「人口」に左右される。敵が城に籠った場合は、まず間違いなく「徴兵」を行うため、戦闘開始時だけの戦力で戦いを判断するのは危険である。



どちらかに目標を定めて
  集中攻撃をしかけてほしいですな(64ページ)


 攻城戦の勝利条件は、敵兵の壊滅か敵城門の粉砕である。いずれかが極端に低いという状況でなければ、「門破」を行った方が良いという。これによって勝利した場合、敵の兵力を吸収することができるためである。

 さらに、戦後の立て直しとしても、「敬慕度」と「支持率」の下がる「徴兵」よりは、これらが上昇する「築城」の方がメリットが大きい。ただし、敵部隊を取り逃がしてしまえば、今度は、その部隊に門の耐久度の減少した城を攻められることになる。そのため、ここでも行軍中に四方を取り囲み、敵の退却を封じる手法が有効となる。



ご自分に都合悪いことはすぐお忘れになるのですな(65ページ)

 野戦から攻城戦に移行した場合、攻城戦は野戦の次のターンよりはじまる。つまり、、昼に勝負をつけると、攻城戦は夜から行われるわけである。しかし、「夜襲」で敵にとどめを刺すことはできず、敵は確実に「徴兵」を行うため、確実に勝てる情勢を覆されてしまうことになる。野戦におけるCPUは「士気」が「30」以下になる(攻撃ができなくなる)と撤退するため、そのあたりはうまく調整したい。

 ちなみに、「夜襲」の成功率は、「用兵力」と「士気」の高さによるが、好条件下も攻撃側の成功率は五分五分と言ったところであるという。しかし、守備側が用いると高い効果を発揮する(*)ため、プレイヤーが籠城しているならば積極的に用いるべきであるが、攻撃側であるならば、むしろ「待機」して士気を高めた方が良いようである。



まあ、水攻めはわしも嫌いではない(67ページ)

 「水攻め」は、攻城戦中に攻撃側だけが使える手段である。使用制限は厳しいが、一度使えば敵の門の耐久度と士気は激減する。有効期間は、雨季(4月〜6月)や洪水、長雨に見舞われているスクエアが近いと長くなる。
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