戦線

『戦国夢幻』の野戦は、中央と両翼の3ヵ所(以下、必要に応じて「戦線」と表記する)に武将を配置することから始まる。後は各戦線に指示を出していけば、自動的に戦闘が行われる。

各戦線には、「戦線の崩壊」という概念がある。これは、一方の部隊が相手の戦線の最深部に達することで発生し、中央であれば即座に勝敗が決し、左右であれば士気の低下が始まる。このように記すと、中央の維持が最も重要なように感じられるが、実際には士気が低下した場合も野戦の継続は著しく困難となるため、どの戦線が突破されても事実上の敗北となる。

さらに、『攻略本』の34ページによると、左右両翼から中央の部隊を攻撃すると、攻撃力が2倍になるという。そのため、中央に戦力を集中させるよりは、左右のどちらかに戦力を集中させた方が良い。ただし、もちろん敵の両翼も自軍の中央に対して同様の攻撃力を持つため、いかにして中央を切り崩されずに敵の中央を切り崩していくのかが問題となる。
 
   
士気の効用

両軍団の士気は、軍団を編成した城の人気によって上下する。また、城の上で待機していると1日につき「1」上昇するが、当然兵糧も浪費されるため、大軍を擁している場合は得策とは言えない。

部隊同士の交戦は、敵味方の戦線が接触した時点で自動的に行われる。体感ではあるが、士気が60代になるまでは士気だけが減り、60代から兵士そのものがダメージを受けるようになる。さらに、士気が0になると、交戦した時点で即座に部隊が壊滅するようになるため、士気の高さは極めて重要である。

そのため、事前に「治水」や「微税」で味方の士気を上げ、「不穏」で敵の士気を下げておくことは、非常に有用な手段となる。特にCPUは士気を意図して上げることがないため、プレイヤーが士気で敵に上回ることは簡単であり、これによって多少の兵数の不利は容易に覆すことができる。

士気は戦闘中にどうあっても低下してしまうが、「休憩」を選ぶことで開戦時の士気まで回復する。ただし、士気の低下した武将を本陣に戻し、再投入した場合は、本陣に戻した時点の士気が最大となる。つまり、士気が「30」の武将を戦場から離脱させ、再び戦場に投入すると、その武将の最大士気は「30」になるということである。

このような事情から、敵が後退して追撃を行える体勢になっても、現状の士気によっては、いったん「休憩」し、士気の回復を待った方が良いこともある。上述の通り、士気の高さが兵士数の減少を抑えるのだとすれば、なおさらである。

なお、これも上述の通り、左右両翼のいずれかが突破された場合、突破された側の部隊の士気は減少を始めるが、突破した側の部隊が最深部から移動すると、突破された側の士気は徐々に回復していく。プレイヤーが移動を命じなくても、後退した隣の戦線の敵部隊に反応して動き出すことが良くあるため、確実かつ早急な勝利を求める場合は、最深部に達した戦線の部隊には「休憩」を命じておくと効率的である。
 
 
武将の配置転換

野戦中は、各戦線を選択するとコマンドを開くことができる。このうち、「武将」を選ぶと武将の選択画面になり、そこに配属されている武将を入れ替えることができる。その最も基本的な使い道は、極端に士気や兵士数が減少した武将を離脱させることである。

特に『戦国夢幻』は、武将が死亡しやすいため、決断はできる限り早い方が良い。また、死亡しない場合でも、敵に捕らえられたり、負傷することがあるため、やはり離脱は早いに越したことはない。

攻略本』の34ページによると、このような処理は兵士数が「0」ではなく、少なくなった時点で行われ、負傷が50パーセント、死亡と捕縛がそれぞれ25パーセントであるという。また、「戦闘」は高い方が、良い結果をもたらすようである。

それ以外の使い道としては、戦闘開始直後に敵の兵力配分を見てから、敵の兵力配分に合わせた配分に編成し直すという手段がある。さらに言えば、いったん最小限の戦力で野戦をはじめ、敵の兵力配分を確認してから、後出し的に武将の配置を行うと、より敵の戦力配分に合わせた理想的な戦力配分を行うことができる。

また、戦線のいずれかで大局が決した場合は、その戦線から武将を減らし、他の戦線に投入するという使い道もある。敵戦線の弱いところに戦力を集中し、敵の最深部を目指すか、他の戦線の支援に派遣するかは、その時々の状況による。

なお、迎撃や追い詰められた状況などにより、自陣営の最深部でむやみに配置転換を行うと、その戦線から一時的に武将がいなくなったと見なされ、士気が激減することがある。そのため、このような状況においては、敵戦線が後退するまで配置転換を見送った方が良いと思われる。
 
 
兵種と戦術

「戦国夢幻」には、足軽、騎馬、鉄砲、大筒という4種類の兵種がある。このうち、足軽はオールマイティの能力を持ち、大筒は野戦向きではないため除外すると、騎馬と鉄砲には一長一短があり、得意とする戦い方も、これに応じて変わってくる。

騎馬は、移動力が高いため、敵戦線の突破に向いている。しかし、兵力的に劣勢である場合は、弱点である防御力の低さが際立ち、脆さを露呈する。鉄砲隊は、攻撃力は高いが、移動力が遅いため、前進してきた敵を迎え撃つ方が効率的である。ただし、追撃の際には足の遅さがネックとなるうえ、足軽と混成して運用しないと、懐に潜り込まれ、せっかくの遠距離攻撃を生かすことができない。

これらのことから、軍団内における騎馬と鉄砲の編成率は、その軍団の性格を左右することになる。特に騎馬は、移動力の問題から他の兵種との連携が取りにくいため、できれば騎馬だけで1つの戦線を構築できる程度には兵種が騎馬の武将を集中させたい。一方、鉄砲は足軽との連携を前提とすれば、足軽の後方からの射撃を行い、損害を抑えることができるため、少数でもある程度は役に立つ。
 
 
逆転の手段

『戦国夢幻』では戦略レベルの不利を戦術で覆すのは困難であるが、手段がないわけではない。野戦レベルでは、敵陣を突破するか、敵軍団長の戦死を狙うことで形勢を逆転することができる。

敵陣の突破を狙う場合は、敵の戦線の最も弱い箇所に戦力を集中することになる。しかし、CPUは中央の維持を最優先に行うため、中央を突破することは事実上不可能である。そのため、左右のどちらかに戦力を集中させることが基本となる。これに最も適した兵科は、移動力の高い騎馬である。士気で完全に勝っており、戦力を集中した戦線が衝突する敵戦線よりも強力であるならば、勝機はある。

一方、敵軍団長の戦死は、偶発的に起こるものであるため、狙って出すことはできない。しかし、体感ではあるが、マスクデータの「没年」が近い武将、あるいは「没年」を過ぎた武将は死にやすくなる傾向があるように感じられる。特に史実の病没年が近い武将や、老齢の武将が軍団長の場合は狙い目である。

なお、軍団長の戦死についてはプレイヤーも同じ条件下にあるため、プレイヤーの軍団長が戦死することも珍しくない。ところが、「没年」はマスクデータであるうえ、『戦国夢幻』の軍団長は、ある基準に従って自動的に決定されるため、注意していてもどうしようもないことも多い。

一番簡単かつ確実な予防策としては、軍団長を戦場に投入せず、待機状態のままにしておくことである。その他には「剣豪」を軍団に編入することや、病死した武将の没年は史実に合わせた設定であることが多いため、特に若死にした武将については気を付けること、老齢の武将を軍団に編入しないことなどが対策として挙げられる。

ただし、軍団が壊滅した場合であれば、その軍団の士気は「0」扱いとなるが、軍団長の戦死によって勝負がついた場合、その軍団は兵力と士気を減らして退却することになる。そのため、「不穏」によって城の士気を「0」にしていた場合、この敗残軍団の士気が加算されることにより、城の士気が回復してしまうことがあるため、注意が必要となる。
 
 
撤退

『戦国夢幻』では、「撤退」を行っても武将が捕えられたりすることはない。士気と兵力が減少し、軍団を編成した城に逃げ帰るまで操作が不能になるだけである。そのため、侵攻軍団の敗戦が濃厚になった場合は、軍団が壊滅する前に「撤退」した方が被害を抑え、早く体制を整えることができる。

一方、敵の侵攻軍団に敗れた場合は、そのまま敵が自勢力の城に向かってくるため、このままでは士気の激減した城が敵軍団に包囲されることとなり、非常に危険な状態となる。この場合は、他の城から新たな迎撃軍団を派遣するか、正面からの敵軍団の排除を諦め、野戦以外の手段で敵の侵攻を阻むことを考慮するべきである。

なお、「撤退」を選択した場合、確認メッセージなどは一切表示されず、即座に撤退が決定されてしまう。操作ミスにはくれぐれも注意しなくてはならない。また、CPUは絶対に撤退をしないため、敵に逃れられることを心配する必要はない。
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委任

『戦国夢幻』では、野戦を委任することもできる。また、CPU同士の野戦は、基本的に委任と同じ扱いになるようである。委任した場合、交戦から勝敗がつくまでに数日かかり(通常の野戦中は時間が停止した状態になる)、敗北した軍団は兵力と士気を減らして撤退するなどの特徴がある。

また、『攻略本』の44ページによれば、委任した場合は武将が戦死しにくくなり、勝者には「15」の士気増加ボーナス(委任しない場合、士気の増加は低くなる)が加算されるようである。しかし、基本的には、勝敗がCPU任せになるという時点で、プレイヤーは用いるべき手段ではないと言える。特にプレイヤーが直接戦えば勝てるような状況で負けた場合は目も当てられないことになる。