ハンドブック紹介

 

   提督の決断 ハンドブック 第4部 データ総覧・1  


_
データ解析

●概要

 各種データの存在意義と増減する要素を掲載している。データは図表化されているために見やすく、情報も細かい。さらに、その量も豊富であるが、「解析」という言葉の持つイメージの精密さからほど遠い。

 例えば、「データ解析・将校」の「艦船」では「対艦砲撃の命中率がUP」とあるが、実際にどの程度アップするか、能力値とアップ値の関係性はどのようなものかといったデータは掲載されていないのである。

●構成

タイトル ページ
データ解析・将校
データ解析・艦隊
115
データ解析・艦船 116
データ解析・国力 117
データ解析・基地<1>
データ解析・基地<2>
118〜119
データ解析・他国 120
_
_
将校一覧

●概要

 本作に登場する将校は、日本軍20人、連合軍20人の計40人である。ただし、連合軍側はイギリス人のフィリップスとオランダ人のドールマンを含めている。また、シリーズの伝統として、将校の能力値はプレイヤー自らが決めるため、一覧も将校の名前と登場シナリオの情報しかない。



●会議出席者選択の手間を省く(116ページ)

 「作戦」の高い将校は、「会議」を有利に進めることができる。そして、将校リストの1番最初に来る人物の「作戦」を高めにしておけば、「会議」に派遣する将校を選択する手間が省けるという手法である。

 日本軍の場合、最初の人物は真珠湾攻撃作戦を立案した黒島亀人であるため、イメージ的にもあっている。しかし、連合軍の場合、最初に来るのがW.F,ハルゼイである。どう考えても、この男は前線で働かせるべき人材であり、「会議」を任せるというのはイメージに合わないと思われる。



●H.E.キンメル(122ページ)

 日本による真珠湾攻撃時のアメリカ太平洋艦隊司令官であり、件の損害の責任を問われて罷免された。以降は第二次世界大戦に関与していないためか、『提督の決断U』などでも真珠湾攻撃シナリオ以降は登場しない。

 しかし、本作では死亡していないことに重点が置かれているらしく、全シナリオに登場する。そのため、好きなシナリオで彼を艦隊に配属し、いつでも「リメンバーパールハーバー」することが可能である。
_
_
艦船データ

●運

 116ページによると「敵弾の命中率(被弾率)がDOWN」するデータ。艦船の1隻1隻に設定されている。『提督の決断U』以降は登場しない。



●日本の幸運艦

 日本軍の場合、「運」90以上の艦船は以下の6隻である。基本的には生存率の方が重視されており、伊19のように戦果が重視されているのは例外であると言える。ちなみに、一般的に幸運艦と呼ばれる瑞鶴は「88」であるが、大戦を生き延びた鳳翔(89)や龍鳳(89)の方が高かったりする。

艦名 エピソード
雪風 99 数々の激戦に参加し、終戦まで生き延びた
時雨 96 雪風に匹敵する戦歴と生存率を誇るが、
最後には撃沈されている
伊19 94 一度の酸素魚雷の発射(6発で)
空母1隻、駆逐艦1隻を撃沈、戦艦1隻を大破させた。
最後には米駆逐艦に沈められている
長門 92 長らく連合艦隊の旗艦を務めた。
大戦を生き延びたが、核実験の標的として供出された
涼月 91 大戦を生き延び、防波堤として埋められる



●日本の不運艦

 不運艦は「運」が「30」未満の艦船をまとめた。幸運艦が分かりやすい「幸運」のエピソードを持つのに対し、不運觀はいまいち地味な艦船ばかりという印象がある。

 ちなみに、個人的に不運艦と見なしていた陸奥(事故で爆沈した)の「運」は「81」と高い。また、装甲を施しながら魚雷1発で沈没した大鳳は「45」、大和の船体を流用しながら、竣工直後に沈められた信濃は「46」と微妙な数値になっているが、低くはない。これらはミッドウェイで沈められた4空母と同レベルの数値である。

艦名 エピソード
秋霜 15 米軍機の攻撃で艦首切断、
修理中に再度の攻撃を受けて沈没する
若葉 24 キスカ島撤退作戦中に初霜と衝突、損傷する。
レイテ海戦中に輸送任務に従事、
本隊との合流を目指す途中で沈められる
鬼怒 25 レイテ海戦中に兵員輸送の任に就くが、
アメリカの艦載機に沈められる
早霜 27 レイテ海戦で大破、座礁して沈没を防ぐ。
後に船体は遺棄された
照月 27 ガダルカナル島への輸送任務中に
米魚雷艇の攻撃を受ける。
大破炎上後、嵐(駆逐艦)と衝突、自沈措置が取られる
高波 29 ルンガ沖夜戦で警戒艦を務める。
戦いは日本軍の勝利に終わるが、高波は沈没した



●連合軍の幸運艦

 日本軍に比べると、連合軍の幸運艦は少ない。「運」が「90」代の艦船は2隻しかないのである。エンタープライズの「運」は、日本の雪風と同じ「99」であるが、こちらは何度も損傷を受け、そのたびに戦線復帰している。ほぼ無傷のまま終戦を迎えた雪風とは、「運の良さ」の意味合いが違うように思われる。

 ミズーリに関しては、戦時下における幸運のエピソードはなく、日本の降伏調印の舞台となったこと以外に「幸運」というべき要素はない。また、「80」代の2隻は、格別運の良いエピソードがあるわけではなく、その根拠はいまいちわからない。

艦名 エピソード
エンタープライズ 99 常に主戦場にあり、
大打撃をこうむることも多かったが、
海戦から終戦まで一貫して戦い続けた
ミズーリ 91 日本の降伏調印の舞台となった
フレッチャー 81 ガダルカナル島の戦いで活躍する
リベンジ 81 イギリスの戦艦。東洋艦隊に配属されたが、
インド洋沖海戦を免れることができた(*)。



●連合軍の不運艦

 連合軍の不運艦は日本軍に比べると多い。ここでは、「運」が「20」未満の艦船をまとめた。特に最下位付近には、真珠湾攻撃で撃沈、大破した戦艦名が並んでいる。

 トリトンは、消息不明になったというエピソードから「運」が低いと思われるが、日本の駆潜艇による撃沈説が有力であり、そこまで極端に「運」を低くする理由にはならないと思われる。

艦名 エピソード
アリゾナ 9 真珠湾攻撃で爆沈
ウェスト・バージニア 13 真珠湾攻撃で着底
オクラホマ 14 真珠湾攻撃で沈没
トリトン 16 開戦初期から哨戒、通商破壊で活躍するが、
1943年に消息を絶つ。
日本の駆潜艇による撃沈説が有力
ヒューストン 17 開戦時のアメリカ・アジア艦隊旗艦。
東南アジアでの日本との連戦で沈没した
ネバダ 18 真珠湾攻撃で着底
ワスプ 18 伊19の攻撃で爆沈
_
_
基地データ

●ジュウケイ

 都市番号「4」。漢字で書くと「重慶」。現在の中華人民共和国重慶市にあたる。日中戦争中は中華民国の臨時首都がおかれていた。史実では日本が重慶を占領した事実はないが、本作ではシナリオ4以降日本の領土となっている。理由は不明である。
_
_
他国データ

●概要

 本作において外交交渉のできる国は13国。このうち、スウェーデン、スイス、ブラジルは、以降のシリーズには登場しない。史実では枢軸国に属したタイ、連合国に属した中国とブラジルが、ずっと「中立」のままなのが気になるところである。



●中国

 この時代の「中国」は「中華民国」である。「中国」と書くと「中華人民共和国」と混同しかねないため、ここでは「中華民国」と記す。日本と中華民国は1937年より戦争状態にあり、本来ならば、本作においても、アメリカを敵に回す前から中華民国とは敵対状態になければならない。しかし、本作に限らず、伝統的に『提督の決断』シリーズでは、アメリカと開戦する前の段階では、中華民国とは交戦状態にない。

 これについては、「日米決戦」というテーマを目立たせるという事情や、ゲームバランスの問題が考えられる。しかし、日本が日米開戦前から泥沼の戦いを続けて国力を疲弊させていたこと、その戦いに決着をつけないまま、別の方面に敵を作ったことなどは、第二次世界大戦下の日本を語る上で、決して忘れてはならないことであると思われる。
_
_
 ページの最上段に戻る                         ハンドブック一覧表へ 
_