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後半戦を越えて

『戦国夢幻』も、戦略型SLGの最大の問題点とも言える「勢力拡張後の作業感」を解決できていない。そのため、列強勢力を1つか2つ潰すころには、プレイヤーは圧倒的な勢力となり、すでに勝利が見えてしまう。後は、どのようにしてゲームを終えるかという問題だけが残る。

『戦国夢幻』のエンディングは、大きく分けて3つ、細かい差異を含めると、現状で確認したところでは4つである。エンディングは勝利条件に応じたメッセージ→ムービー→スタッフロールという流れになり、ゲームクリアによる特典などはない。どの勝利条件も一長一短であるため、その時の気分で目指すエンディングを決めてしまっても問題はない。
 
 
武力統一

自勢力以外の全ての勢力を倒し、日本全土を支配下に置けば、「武力統一」によるエンディングを迎えることができる。このエンディングの利点は、全土を統一した時点でエンディングに移行するため、無駄な時間が生じないことと、日本全土を自勢力の色一色に染め上げるという達成感を得られることである。

しかし、最終局面では、手ごたえのない弱小勢力を1つ1つ潰していく「弱い者いじめ」になりがちであり、ゲーム的な面白さは皆無である。この作業感こそが「武力統一」の最大の敵であることは間違いない。
 
 
同盟統一

自勢力と同盟勢力が残った状態で年を越えると、「同盟統一」によるエンディングを迎えることができる。現状確認しているところでは、「同盟統一」には300年の長期政権を確立するパターンと短期政権を予想させるパターンの2種類がある。自勢力の所有する城が60前後でエンディングが分岐すると思われるが、確証はない。

「同盟統一」の最大の利点は、同盟勢力を倒さなくて良い分だけクリアが楽になることである。また、同盟を結び、維持し続ける必要性があるため、「武力統一」では利用価値の低い「外交」の利用価値が増え、武将を余すところなく活用することができる。

さらに、『戦国夢幻』では、自勢力が拡大するほど自動的に弱小勢力との友好度が高まるため、勢力が拡大すると自動的に友好度の高い勢力が増えることになり、同盟を結びやすくなることも、大きな長所となる。

一方、難点としては、勝利条件の判定が年始に行われるため、例えば年初めに「同盟統一」の条件を達成しても、実際のクリアは翌年まで待たなければならず、無駄な時間が発生することが挙げられる。また、この間に同盟勢力が「破盟」を行った場合、この勢力を年内に滅ぼすか再度同盟を結ぶかしないと、クリアは再来年に持ち越しとなってしまう。

つまり、自勢力以外の勢力が存在している以上、当たり前ではあるが、他勢力の動向にクリアが左右されてしまうのである。そのため、領土拡張にあたって友好度が低くなった勢力とは無理に同盟を結ばず、滅ぼした方が精神衛生的にも良いと思われる。
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天下布武

自勢力の総石高が400万石あり、二条城を保有しているとき、「大名コマンド」の「布告」で「布武」を発令することができる。「布武」の発令以降、上記の状態を3年間保つことで「天下布武」によるエンディングを迎えることができる。

「天下布武」の利点は、おそらく、最も短い期間でゲームを終えることができることであるが、その一方で、同盟勢力以外の全勢力との関係が「敵対」になってしまうというと問題点がある。しかし、最大の難点は、残る3年間のモチベーションの維持が困難なことである。

布武」の発動から「天下布武」までの3年の間に、なにをするかプレイヤー次第である。どれだけの敵勢力を滅ぼせるかを試しても良いが、状況が許せば、時間を早送りして一気に終わらせることもできる。

なお、原則的に「布武」は取り消せないが、「出家」や「切支丹」は「布武」を行えないため、これらのコマンドによって「布武」を打ち消すことができる。さらに「出家」からの「還俗」により、「人気」は下がるものの、通常の大名としてプレイを続けることも可能である。