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スタートアップガイド
●信長・藤吉郎の踏み台同然だ(37ページ)
斎藤竜興のフレーズ。『太閤立志伝ハンドブック』でも「家臣に城を奪われた真のうつけ者」などと書かれてしまっており、非常に扱いは悪いが、彼に関しては弁護の余地はない。
●優柔不断を絵に描いたような男で、見識ナシ。
そのくせプライドだけはある(38ページ)
これは朝倉義景のフレーズ。「優柔不断」とは、信長包囲網における消極性を指していると思われ、ゲーム上の「決断」も「優柔」であるが、むしろ「戦いたくない」、「越前から出たくない」と言う姿勢は一貫しており、消極的な方向に「果断」であると言える。
「プライドだけはある」というのは、足利義昭を報じる信長からの上洛要請を無視して信長の越前侵攻を招いたことであると思われる。浅井長政の裏切りがなければ、朝倉家存亡の危機に陥っていた可能性は高く、こちらに関してはフォローしようがない。
●これでは、ゲーム上の能力が想像できる。
もちろん、さしたる特技もない(44ページ)
河野通宣のフレーズ。「これ」とは、内憂外患にさらされ、力及ばずに病死したことを示す。しかし、実際には毛利家と結んで事態を打開しており、全くの無能と言うわけではない。ちなみに、本作における基本能力値の最高は「武力」の「56」、技能は一切ない。
●データ上でもろくでなしだ(44ページ)
一条兼定のこと。「遊興を好む、無能かつ残酷な人物」であり、「やがて家臣団に見放され、追放された」という経歴を持つ。「残酷」とは忠臣の土居宗珊を処刑したことを指すと考えられる。
本作の基本能力値の最高は「武力」の「34」と前述の河野通宣に輪をかけて低い。さらに技能も一切ないが、五摂家に連なる名門一条家に連なるからには、「礼法」は高くても良かったのではないかと思われる。
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第三章 時流を創るテクニック
●そういえば、『大航海時代U』の航海士の中に、
こんな男がいたような……。
なにやってんだ?お前……(120ページ)
南蛮商人ゴメスのこと。「『大航海時代U』の航海士」とは、ベルナルド・ゴメスという航海士が『大航海時代U』に登場していたことを示す。しかし、ベルナルド・ゴメスはイスパニア人であったが、本作のゴメスはポルトガル人として登場する。本当に同一人物なのかは怪しいところである。
●どこかで見たような顔……聞いたような名前……(120ページ)
本作の南蛮商人ジョアンは、『大航海時代U』の主人公の1人ジョアン・フェレロであり、『太閤立志伝』に登場したレオンフェレロの息子にあたる。レオンフェレロは時系列的にはありえない若々しいグラフィックをしていたが、こちらは年相応(56歳)のグラフィックである。
しかし、「まだ目的を果たせず世界を放浪しているところであるが、平戸でちょっと一休みというところらしい」とあるのは、まずありえないことである。それというのも、『大航海時代U』は、1520年代を舞台としており、普通にプレイしていれば数年程度でクリアすることができるうえ、『大航海時代U』は1554年がプレイ期限であり、この年になると強制的にゲームオーバーとなるためである。
こうしたことから、ここは素直に、「数々の冒険を繰り広げてきた航海者が日本にやってきた」と捉えたい。なお、『太閤立志伝』シリーズにおける『大航海時代』シリーズのゲストキャラについては、こちらの項目を参照のこと。
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コラム
●「赤ひげ」全宗先生(123ページ)
「赤ひげ」とは、山本周五郎の『赤ひげ診療譚』に登場する医師の新出去定(にいで・きょじょう)のあだ名。黒沢明の監督で映画にもなっている。ここでは、全宗が行き倒れた新武将を助けてくれたことを貧民の救済に努める去定に例える意味で登場していると思われる。
ちなみに、私は長い間、この表記のおかげで施薬院全宗が去定のモデルであると勘違いしていた。実際の去定のモデルは小川笙船という医師であり、「享保の改革」において貧民の救済機関としての養成所の設立を提案している。
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