「工作」を組み合わせる

単体でも大きな効果を発揮する各種の「工作」であるが、「工作」同士を組み合わせることで相乗的な効果を生み出すことができる。ただし、組み合わせに応じた工作要員が複数必要となる点には注意しなくてはならない。
 
 
「不穏」+「一揆」

不穏」で城の士気を「0」にした城で「一揆」を行い、一揆軍に敵城を占領させる組み合わせである。この手段の大きなメリットは2つある。1つは、これを利用することで同盟国の城を攻め落とせることである。この場合、表向きは独立勢力に占領された城を占領することになるため、同盟は維持されたままである。そのため、強豪勢力との関係を良好に保ちつつ、その国力を削ることができる。

もう1つは、軍団を送り込めない遠方の敵勢力を滅ぼせることである。これによって遠方の勢力を潰しても、その城を自勢力のものとすることは難しいが、一向一揆を起こす勢力(本願寺、一向宗、雑賀衆、願証寺)も、この手段で倒せるため、一向一揆を早急に根絶したい場合は極めて有効な手段となる。

一方、問題点として、「一揆」を扇動しても、起こらない時はいつまでたっても起こらないことが挙げられる。そのため、この手段を使う必要がない城に対しては、素直に軍団を派遣して攻略した方が良い。

また、この組み合わせが成功した場合、城の中にいる武将は、必ず一揆軍に殺されるか追い出され、捕虜となることはない。そのため、この手段で城を増やしても、自勢力の武将が増えることはない。さらに、優秀な武将が殺されることも考慮する必要がある。

ただし、この手法によって勢力が滅びた場合は浪人が発生するため、これを見越して「謀略」と「外交」の高い武将を工作員とすることにより、滅亡させた勢力から生まれた浪人を効率的に「登用」することができる。

なお、この手段は、「不穏」をかけ続け、敵城の士気の回復を防ぐ役と「一揆」を行う役の2人が必須である。そのため、人材不足の弱小勢力では、先に人材を集める必要がある。
 
 
「不穏」+「破盟」

同盟勢力の城には、自勢力の城と同じく部隊を駐屯させることができる。そのため、自勢力の軍団を置いた同盟勢力の城の士気を「不穏」で「0」に下げ、「大名コマンド」の「布告」の「破盟」を行うと、同盟勢力の城に駐屯していた自勢力の軍団が、そのまま敵となった勢力の城を攻略することができる。

攻略本』では、この手段を非常に推奨しており、特に226ページの真田家のリプレイでは、徳川家の真田家と徳川家との国力差を一気に逆転する方法として活用している。しかし、この手段は、目標とする城の数だけ工作員と軍団構成員が必要となるため、相応の人材が必要となる。また、敵の本隊が工作中の城に入ると、高い確率で工作員が捕えられるため、本隊の動向には絶えず気を使わなくてはならない。

個人的には、大勢力との戦力差を一気に覆すための手段として用いるよりは、優秀な戦闘要員を持たない勢力が、強力ではあるが、城を1つしか持たず、破壊工作が通用する勢力を滅ぼすための手段という印象がある。例えば、シナリオ3の将軍家ならば、登用した百地三太夫を活用することにより、雑賀衆や本願寺を速攻で滅ぼすことができるのである。
 
 
「破壊」+「一揆」

破壊」で兵糧を減らした城で「一揆」を起こし、兵糧が尽きた城を一揆軍に攻めさせる組み合わせである。CPUも使用するため、シナリオ3では、これによって姉小路家が一揆軍に滅ぼされることが多い。しかし、プレイヤーが一揆軍を活用するならば、上記の「不穏」と「一揆」の組み合わせの方がより強力であると思われる。