大航海時代Ⅱ 大航海時代II

 ハンドブック紹介

 

   大航海時代Ⅱ ハンドブック  


 ●基本データ
 カラーグラビア
 Capter1 The guidanse of game(施設・航海・爵位・経験)
 Capter1 The guidanse of game(名声)
 Capter2 Choice of your future(交易・探索・戦闘)
 Capter2 Choice of your future(遠洋航海・技能と契約・船舶)
 Capter2 Choice of your future(航海者)
 Capter2 Choice of your future(酒場女)
 Capter3 The six logbooks
 Capter4 The World Atlas(エリアと港)
 Capter4 The World Atlas(歴史読み物)
 Capter4 The World Atlas(その他)
 航海先に立たず(各国の航海士を仲間にする)
 航海先に立たず(冒険名声によるハマりについて)
 航海先に立たず(小ネタ)
 総合評価 ★★★★

基本データ

 初版の発行は1993年6月27日。ページ数は奥付を含めて192ページ、定価は2000円である。執筆者は太田康介、吉野周作、飯間弘明、イラストは夢野れい、しおざき・のぼる。

 2ページの目次によると、本書は4つのCapterと巻頭グラビア、Q&Aから構成されている。Capter1の「The guidanse of game(17~30ページ)」の副題は「Befor leaving the port」。3項目で港の施設、航海の基礎、名声と爵位、経験値の取得を紹介する。Capter2の「Choice of your future(33~80ページ)」の副題は「Make your dream come true」。7項目でゲームの基本システムを解説する。

 Capter3の「The six logbooks(81~140ページ)」の副題は「Now is the time to make a journey」。8項目でプレイヤーキャラとなる6人の後半までのストーリー展開と本作の隠し要素を紹介する。Capter4の「The World Atlas(141~191ページ)」の副題は「The voyage around the World」。14項目で各エリアの港のデータとコラムとしての歴史的背景のほか、付録として本作の文字入力で使用できるロシア語とギリシャ語の概要も解説されている。

カラーグラビア

 3~16ページ。夢野れいの見開きのイラストで6人の主人公を紹介する。ちなみに、末項(16ページ)には、パウラを含めた「7人」の集合画像が掲載されている。しかし、その下の文章には「6人を」という表現があり、エルネスト編の流れをしらないと戸惑うかもしれない。

Capter1 The guidanse of game(施設・航海・爵位・経験)

 「港のポイント活用術(18~22ページ)では、港の施設の経営者が施設を解説するという体裁を取っている。また、特に「コマンド」と「利用時間」については表にまとめられている。説明は個性的で要点もまとめられているが、隠し要素についてはほのめかす程度に抑えられている。

 「旅立つために(23~26ページ)」の副題は「航海の仕方」。ナポリの天文学者ジュリアーノが航海の基礎を解説する。24~25ページでは風向きと潮流図を掲載しているが、風向きについては春(4月1日以降)と秋(10月1日以降)で大きく変化するため、この2つの図を紹介している。

 さらに26ページでは、航海用品として3つの測量器具と望遠鏡の性質と販売している港を紹介している。また、これらのいずれにも史実に即した解説があり、なかなか充実した内容となっている。

 「レオン公爵が綴るわが息子への手紙(27~29ページ)は、前作の主人公であるレオンが、息子で今作の主人公でもあるジョアンに宛てた手紙という体裁で、名声、爵位、経験値の取得を解説をする。特に爵位については27ページ、経験値については28ページに一覧表が乗っている。

 また、28ページの文中には、戦闘時の経験値の獲得ルールも解説されている。本作では、敵艦を戦闘不能にすることで敵艦の耐久力の10倍の経験値を入手することができるため、経験値を稼ぐならば、敵艦を1隻ずつ沈めていくのが効率的である。ただし、僚艦はCPUが操作するため、部下の戦闘経験値の取得は非常に面倒なものになっている。

Capter1 The guidanse of game(名声)

 名声については28~29ページに解説があり、最も詳細なのは冒険名声である。まず、港を発見した際に上昇する冒険名声は、基本地の「25」に定められたエリアの倍数をかけた分だけ増加するが、補給港と集落は「50」で固定されている。また、地図の報告は、「地図職人と契約してから」新たに判明した場所の5倍の名声を得られるというが、「新たに判明した場所」の判定はよく分からない。

 コレクターに発見物を報告した時の上昇値は重要度(アルファベットと「★」で表されているが、実際には「100」までの数値が割り振られている)の8倍であるが、重要度が「★」の場合は「1500」である。重要度が「★」以外の発見物の名声上昇値の最大が「720(重要度「90」×8)」であることからすると、重要度が「★」の発見物の価値がよく分かる。

 その他の名声の注目点として、交易名声は、港の商業価値と工業価値の合計値の80%が名声に加算される。つまり、発展した港で他勢力と投資合戦を行うと、交易名声も大きく上昇するということである。また、海戦で敵を逃がした場合の勝利による戦闘名声の上昇は、敵の旗艦を倒した時の上昇値の3分の1になるという。

 30ページの「ギルドの仕事あれこれ」は、ギルドマスターの解説という体裁でギルドの仕事と得られる名声を紹介している。ここでは冒険名声を上げる手段がないことに注目したい。本書の140ページにも記述があるが、冒険名声は取得できる手段が限られているため、全てをやりつくしても最後のイベントに必要な冒険名声に達しなければ、クリアが不可能になるということである。

 ちなみに、コンシューマ版ではギルドの「借金取立て」で冒険名声が上がるようになった。これについては「ハイパーガイドブック」の50ページに記述がある。なお、同書の68ページには、パソコン版と同じく、冒険名声が足りない場合は、やり直すしかないという結論を出しているが、コンシューマ版に限れば、これは誤りであるということになる。

Capter2 Choice of your future(交易・探索・戦闘)

 本項では、ゲームの基本的な部分を解説している。このうち、交易、探索、戦闘については、それぞれゲームの登場人物であるミケーレ・シャイロック、ピリー・レイス、ハイレディン・レイスが解説を行うという体裁を取っている。まずは、これらに注目してみたい。

 「億万長者への道(40~47ページ)」によると、航海者時代のシャイロックは、ヴェネチアのガラス器、イスタンブールの絨毯、、アテネの美術品という三点交易で初期の資産を生み出したという。そのほかには41ページでお勧めの交易ルート、42~43ページでエリアの分類と各エリアの港と特産品の一覧、45~46ページで交易品の解説、46~47ページで交易品の基本的な売買価格を紹介している。

 「冒険家養成講座(48~55ページ」では、50~51ページに全発見物の場所を記載した地図が掲載されている。ただし、実際に一度のゲームに登場するのは、この中の約半分である。52~55ページでは、発見物のうち重要度が「C」以上の88種類を画像と簡潔な説明付きで紹介している。ちなみに、「原住民を発見」することに問題があったのか、コンシューマ版では、原住民が全て別の発見物に差し替えられている。

 本書にはコレクターに関する記述はあまりないが、本作にはリスボンのマルコ(フェレロ家)、ボルドーのモルテス、ピサのモデナ公ホアン、コペンハーゲンのモーリス、アレキサンドリアのラナー・ジェムの5人が登場する。彼らは報酬の支払い額に差があり、本書の49ページにある通り、マルコとモルテスの金払いが良い。発見物に対する冒険名声は、彼らに報告することで上昇するが、勅命によって発見物を献上した場合、冒険名声には加算されないことに注意したい。

 「七つの海を制覇せよ(56~61ページ)」は、57ページに砲の種類、60ページに一般の武具の一覧が掲載されている。その他の注目点としては、大砲を最大限に生かすためには、「甲板」に配置している水夫の数が大砲の砲門数以上であることが挙げられる。また、59~60ページでは一騎打ちのルールを解説しているが、コンシューマ版とは大きく異なるようである。

Capter2 Choice of your future(遠洋航海・技能と契約・船舶)

 「遠洋航海に向けて(34~39ページ)」では、遠洋航海に対するアクシデントの種類と対処法を紹介している。ここでは、35ページに掲載されている各種の対処アイテムの販売港と船首像の一覧表に注目したい。しかし、船首像に嵐を抑える働きのあることは分かるが、その具体的な効果は不明となっている。

 37ページには、契約できる地図職人と技能を教えてくれる学者のいる港が掲載されている。技能取得の謝礼は金塊6個が相場であるが、「魅力」が高いと安くなるという。38~39ページの見開きでは、アクシデントの種類と遭遇するエリアを地図で紹介しているが、地図作成によって冒険名声を稼ぐためには避けて通ることができない。「運」を上げ、アクシデントに遭遇する確率自体を減らしたい。

 「間違いだらけの船選び(70~77ページ)」では、隠し要素である4種の船舶を除いた21種類の船舶のデータを紹介している。ここでは、見開きを3段に分け、中央で解説を行いながら、上下に写真付きで船のデータを掲載するというレイアウトになっている。

 建造できる船は、エリアと工業価値によって決まってくる。71ページには、エリアごとに建造できる船種の一覧が掲載されているため、船の建造を目的とした投資を行う場合の参考にしたい。また、新造の際に選べる材質も工業価値に基づいており、「700」でオーク、「900」で「銅張り」が登場する。

 本書では、交易用としてジーベック、冒険用にスループとピンネースを推奨している。また、海賊用については、この項に記述はないが、59ページで砲撃主体ならばガレオン、白兵戦主体ならばベネツィアン・ガレアスを勧めている。しかし、CPUが僚艦を操作する本作では、砲撃も散発的になりやすく、あまり意味をなさない。ベネツィアン・ガレアスで白兵戦を挑んだ方が確実性が高いと思われる。

Capter2 Choice of your future(航海者)

 「海の仲間たち(62~66ページ)」では、能力値の持つ意味と本作に登場する航海士の一覧表が掲載されている。能力値の基本的な効果についてはマニュアルなどに掲載されているが、「統率」の水と食料の割り当てを減らした際のコンディションの低下には具体的な記述があり、「統率」が「100」ならば、割り当てを76%まで減らしても問題はないという。

 また、「航海術」は「船の最高速度に関わってくる(62ページ)」が、これ以外にも船そのものの速度や船長の航海レベルなどが影響を与えるため、単純に「航海術」が高ければ船が速くなるというものではない。なお、「統率」にせよ「航海術」にせよ、能力値は船長ごとに適用される。そのため、艦隊を組んでいる場合は最も能力の低い船長に合わせられる点に注意する必要がある。

 「知識」と「魅力」については「ゲームの進行上ほとんど関係ないので、無視してかまわない(62ページ)」とある。しかし、「知識」は技能の習得、「魅力」は値引きに関わってくるため、まったくの無意味というわけではない。ちなみに、『大航海時代外伝』では、「統率」も含めた、これら3つのステータス自体が消滅している。

 64~66ページの「航海者リスト」には、基本的なデータと技能のほか、マスクデータの「運」と「義理」も掲載されている。また、無職の航海士はゲームスタート時点で滞在している港も記載されているが、Capter4の港に割り振られた番号が掲載されており、やや分かりづらい。

Capter2 Choice of your future(酒場女)

 「航海の花、酒場女(67~69ページ)」では、67ページで酒場女の基本データを、68ページで贈り物にできるアイテムの一覧を紹介している。ちなみに、アイテムは「宝石」と「服飾品」に分かれており、それぞれ「嗜好」は別にカウントされている。また、酒場女のデータには「性質(無口と多弁)」と「性格(親切と冷淡)」があるが、これらの意味は本書や「ハイパーガイドブック」には掲載されていない。

 酒場女と懇意になることのゲーム的なメリットとしては、「調査」による艦隊情報の取得が挙げられる。これは、酒場女との関係が深いほど、取得に必要な時間も短くなるが、頻繁に利用していると、効率も悪くなっていくという。どうも内部的には「好感度」とでもいうべきデータがあり、贈り物や会話によって上昇するが、「調査」を頼むと低下するものと思われる。

 また、69ページには「私を誘って!」と題した8人の酒場娘の自己アピールが掲載されている。ゲームではほとんど語られることのないキャラクターの個性が、こうした断片的な情報から垣間見えるのは面白い。ちなみに、アピールをよく読むと、67ページで紹介されている個性に対応していることが分かる。また、「ハイパーガイドブック」の63~65ページには、28人全員分のコメントが掲載されている。

Capter3 The six logbooks

 6人の主人公の後半までの軌跡を、本人たちの語りという体裁で紹介するのが、本項のメインコンテンツである。これが8項目のうち6項目を占め、残りの2項目は、エンディングの一部を紹介する「航海者たちの軌跡(128ページ)」と本作の隠し要素のほぼ全てを紹介する「堪能!大航海時代Ⅱ(129~136ページ)である。」

 主人公たちの軌跡については、下段で登場人物の紹介や注釈を入れ、冒頭部の左側のページでは、スタート地点となる港と最初期のイベントを紹介している。なお、オットー編だけは副官のマシューの視点で物語が進んでいく。165ページの「六人の主人公の相性は?」でも、副官中、マシューだけ誕生日と血液型が公開されており、執筆者の中にマシューびいきがいるようである。

 読み物として楽しむには充分な内容であるが、個人的には、エルネスト編とアル編で妙にゲーム的な描写が多く、やや説明的に感じられる点、ジョアン編では、ジョアンの成長の布石とするためか、最序盤のジョアンがヘタレすぎる点が多少気になった。ちなみに、本項と「航海者たちの軌跡」は全てカラーページとなっており、各種の画像やイラスト、顔グラフィックなどをカラーで見ることができる。

 「堪能!大航海時代Ⅱ」では、ジョアンとハイレディン、フクザワ・エイジの掛け合いで各種のアイテムを紹介した後、136ページで闇アイテムと隠し艦船の一覧表を掲載している。注目点として、船首像とキャロネード砲の入手には「運」が最低限「80」必要であり、高ければ高いほど出現率も高まることが挙げられる。

 ちなみに、本作のアイテムショップは「オスマン帝国のスレイマン大帝が統括しており、その厳重な支配体制のもと、営業時間や価格などは統一されている」という。その中で「抜けがけしてひと儲けしてやろうという輩」の目論見が闇アイテムなのである。なお、パソコン版では、宿屋のチェックアウトは8時に固定されているが、コンシューマ版では時間を選択することができる。これを利用することで、コンシューマ版では闇アイテムを買いやすくなっている。

Capter4 The World Atlas(エリアと港)

 本項は、港の解説に9項目、歴史読み物に4項目、補給港の名づけ方に1項目が割り振られている。港の解説が細かく分けられているのは、7つのエリアごとに港の解説を行っているためである。ちなみに、残りの2項目は世界地図とデータである。

 港の紹介は、はじめにエリアの地図とエリアの歴史的背景を解説した後、個々の港の写真と座標、特産品、商品、施設を掲載している。さらに、短いながらも港の特徴も解説されており、ゲームの話題を中心にダジャレあり、港の貧相さに対する不満ありと、なかなか面白い内容となっている。また、末項にはゲームにおけるエリアの特徴も紹介されている。

 この項の問題点としては、工業価値や商業価値がデータ内にないことが挙げられる。そのため、解説に「商業価値を上げれば特産品が出る」とあっても、どの程度上げれば良いのかが不明である。これについては、「港データ一覧」を参照するしかない。また、147ページのガンディアの解説を読むと、この港には教会がないように思えるが、下の一覧表では教会があることになっている。これは、一覧表の方が正しい。

 「港データ一覧(172~177ページ」では、上記のエリアごとの解説で紹介されている内容と重なる部分も多いが、デフォルトの商業価値と工業価値や特産品の価格と販売に必要な商業価値などは、ここでしか確認できない。ちなみに、データの見方では見出しを「商価」と「工価」と解説しているにもかかわらず、実際の見出しは「経済」と「工業」になっている。

 また、「収益」はエリアの分類とほぼ同じであるが、「商品」については、エリア的には「中南米」としてまとめられているものが「中央アメリカ」と「南アメリカ」に分けられている点に注意したい。これは46~47ページの「商品価格表」が適用される。「建造」については71ページの「“建造”エリア別 港で建造できる船」で実際に建造できる船を紹介している。

Capter4 The World Atlas(歴史読み物)

 「大航海時代をつくった男たち(178~181ページ」の副題は「エンリケ航海王子からマゼランまで」。大航海時代開幕の動機を「未知なるものに対する憧れ」に求め、プレステ・ジョアンの国探索という「宗教のための冒険」が新大陸やインド航路の発見などの「科学のための冒険」へと移り変わっていく様子を、航海者たちの功績から紹介する。

 「地中海を席巻!(182~183ページ)」の副題は「赤髭バルバロッサ」。本作に登場するハイレディン・レイスのモデルとなった同名の海賊の事績である。ここでは、やはり本作に同名の人物が登場するアンドレア・ドーリアとの戦いが話題の中心となっている。

 「船乗りたちの生活(184~185ページ)」の副題は「苦あれば暇あり」。厳格な食料や時間の配分と退屈に縛られた洋上生活と、船乗りたちの暇つぶしの手段を紹介する。しかし、当時の人々は、世界のかたちを知らず、陸地を見つける確証のないまま航海をしている。陸地が見つからなければ、水や食料を補給することができずに洋上をさまよい、最後には壊血病や仲間割れによって船団は崩壊していくことになる。

 「女海賊たち(186~187ページ)」の副題は「もう一つの大航海」。本作のカタリーナのモデルと思われる実在の女海賊カタリーナ・デ・エランツォを紹介する。彼女に関しては、むしろ海賊になるまでの経歴が面白い。修道女から山賊を経て、逃亡先で兵士となり、決闘相手の仇討を返り討ちにしたら、それが実兄ミカエルであったというのは、あまりにも悲劇としてよく出来すぎている。ちなみに、本作でもカタリーナの兄としてミカエルが登場(ほぼ名前のみ)している。

Capter4 The World Atlas(その他)

 目次には掲載されていないが、165ページでは「六人の主人公の相性は?」と題して「各港の占師たちに、占星術を教え込んだ」というミンミンが恋愛占いを行う。ここでは、その根拠となる主人公たちの誕生日と血液型が紹介されているが、ここでのデータは「ハイパーガイドブック」と共通しており、『大航海時代Ⅲ』とは大きく異なっている

 ミンミンは、性別に関係なく占いをしたため、ホモカップルを推奨してしまうという落ちがつくが、ここで注目するべき点は、双子座B型のピエトロは、牡羊座O型と相性が良いということである。ここでは条件に該当する人物としてジョアンが挙げられているが、『大航海時代外伝』の主人公の1人であり、最後にはピエトロと結ばれるミランダもO型であり、3月28日生まれで牡羊座に相当するのである(『大航海時代Ⅱハイパーガイドブック』、7ページ)。

 ちなみに、主人公中唯一の女性であるカタリーナは、ジョアンと相性が悪く、アルと相性が良いらしい。ついでに、ミンミンの一押しという理由で「関係ないけど」マシューのプロフィールも掲載されている。彼は8月1日生まれの獅子座でB型のようである。

 「補給港の名付け親(188~191ページ)」は「付録」と冠されており、パウラの解説という体裁でギリシャ語とロシア語のアルファベットと発音を紹介する(つまり、パウラは少なくともギリシャ語とロシア語が話せるということである)。こうしたコーナーが設けられているのは、補給港に限らず、本作で名前を入力する際に、これらの言語を使用することができるためである。

航海先に立たず(各国の航海士を仲間にする)

 副題は「転ばぬ先のロッコ」。本来は、その後に「初級編(31~32ページ)」、「中級編(78~80ページ)」、「上級編(137~140ページ)」がつく。本作の登場人物であるロッコが主人公(名前をぼかしているが)たちの疑問に答えるという体裁で、本作の細かい部分を解説するQ&Aコーナーである。ちなみに、「航海先に立たず」というタイトルは誤りではなく、本当にこのタイトルである。

 全15のテーマのうち、特に注目するべき課題は、各国艦隊の航海士を仲間にする方法(80ページ)である。これは目標の航海士の艦隊を壊滅させ、彼が職にあぶれている間に見つけ出して仲間にするというものであるが、この方法を知っていると、人材コレクションに大きな幅ができる。

 この方法を使うと、ハイレディン・レイスやアイディン・レイスらの海賊はもちろんのこと、ジョアン編ではカタリーナ、カタリーナ編ではジョアン、ブレッド・ペロー、オットー編ではエゼキエルなどのイベントキャラを仲間にすることも可能であると言われている。ただし、ジョアン編のカタリーナやカタリーナ編のジョアンは、攻撃した時点でクリアが不可能になるため、予備のセーブデータを取っておく必要がある。

 なお、モンタージュ顔の航海士は、打ち負かした時点で死亡するため、仲間にすることはできない。また、職を失った航海士は、どこに出現するかわからないうえ、しばらくすると、元の職務に復帰してしまう。そのため、戦闘開始直前のデータをセーブしておき、近場の港に現れるまでリセットを繰り返すという手段が使える。なお、航海士の居場所は、酒場で情報を集めることで確認することができる。

航海先に立たず(冒険名声によるハマりについて)

 140ページの冒険名声によるハマりも、極めて重要な情報である。本項内でも何度か触れているが、本作では冒険名声を上げる手段が限られており、その全てを活用してもクリアに必要な数値に達しない場合は、クリアが不可能となる。その主な原因は、本文中にもある通り、勅命で発見物を献上することと、地図工房との契約が遅れることである。

 勅命については、単に冒険名声が上がらないだけでなく、勅命を断ると名声が半分となるという致命的な問題が付きまとう。つまり、ある程度冒険名声を稼いだところで勅命を断れば、それだけでクリアは不可能となるのである。とは言え、発見物献上の勅命に従っても、発見物の数だけ冒険名声を獲得する機会を逃すことになる。どちらに転んでも、リスクは大きい。

 これについては、先にほかの名声を上げ、その名声に応じた勅命を受けることで問題を回避することができる。特にジョアン編の場合は戦闘が必須となるため、海賊名声を先にあげておくことはストーリー的にも無駄にならない。エルネスト編やピエトロ編でも、交易名声あたりを稼ぎ、それに関した勅命を受けてから、冒険名声を上げていけば、リスクも少なくなる。

 地図工房との契約については、地図工房と契約した時点から名声の上昇がはじまることが問題となる。つまり、それまで埋めた部分は名声の上昇には含まれず、契約が遅れれば遅れるほど不利となる。はじめから契約を結んでいるエルネスト編の場合は何も問題がないが、ジョアンとピエトロの場合は、まず「地図作成」の技能を学ぶ必要がある。

 「地図作成」習得のために必要な能力値は航海術、知識、直感が「75」以上(37ページ)であるが、ピエトロはすでに条件を満たしており、ジョアンも知識が「2」足りないだけで、レベルの低い彼ならば、すぐにレベルアップで条件を満たすことができる。無駄に地図を埋めないように地中海で資金を稼ぎ、早急に技能を覚えさせたい。

航海先に立たず(小ネタ)

 32ページでは、造船所の親父を怒らせてしまい、造船所に入っても追い払われる状態になった場合の対処法が出ている。結論としては、1日たてば造船所の親父の怒りも収まるのであるが、「ハイパーガイドブック」の51ページでも、ギルドの仕事の内容を変えるための手段の応用法として、同じ話が掲載されている。

 ここで問題になるのは、本書の質問者も「ハイパーガイドブック」の回答者もジョアンだということである。教えられる側が教える側に回ったのだから成長したとも言えるが、「ハイパーガイドブック」では、本書に引き続きロッコも回答者側に回っている。かつて自分が教えた情報を得意げに話すジョアンを見るロッコの心中が気になるところである。

総合評価 ★★★★

 本書はゲーム面の情報が充実している。特に各国の航海士や海賊を仲間にする手段を掲載しているのは、極めて高く評価することができる。また、闇アイテムなどの隠し要素をくまなく紹介している点も大きい。一方、歴史面は少なめであり、やや物足りない。

 しかし、本書において特筆するべきは、現実の「大航海時代」をモチーフとした、光栄オリジナルの「大航海時代」の世界を紹介したという点にある。これまでも、ゲームの登場人物が解説を行うという体裁の「ハンドブック」は幾冊もあったが、そこに登場するのは歴史上、或いは既存の作品上の人物であり、光栄は、いわば彼らの存在を借りているにすぎなかった。

 しかし、本書においては、光栄の創作した人物(歴史上のモデルがいる人物もいるが)が、光栄の創作した世界と、そのある時代に起きた事件を紹介するという体裁を取っている。これは、間違いなく1つの創作世界の創造である。こうして築き上げられた「大航海時代」の世界は、以降のシリーズにもつながっていくことを考慮するのであれば、本書の果たした役割は大きいと思われる。


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