概要
第1章はゲームシステムを取り扱う。内政に関しては『ハンドブック』よりも一歩踏み込んだ解説をしている。その他は基本的なレベルの解説に留まる。
構成
都市デザイン博覧会
オゴタイが独自の美学に基づいて都市を整備したという体裁で建築物の配置にテーマ性を持たせた都市を紹介している。本作は、建築物を建てると実際に画面に建築物が登場するため、それを最大限に活かした遊び方である。『マスターブック』のテーマ的にも、カラーページの使い方としても、本書の冒頭を飾るにふさわしい。
7つの都市が紹介されているが、中でも圧巻なのが複数の都市の領域を接するように配置し、横1列に同じ建築物を建て続けた「砂漠に生まれた巨大都市」と都市を中心に街道を碁盤のマス目状に配置、あえて街道上に建築物を立てず、マス目の中ごとに同じ建築物を立てた「中国の都市を再現する」である。
特に後者は街道をいったんすべて破壊して街道を引き直す手間があるうえ、街道の上を使わないため収入も減少するため、ゲームの攻略的にはまったくの無駄であるが、見栄えのためだけにあえてそれをするという心意気が素晴らしい。
内政フェチの帝王座談会
内政よりの能力を持った国王とチンギスハーンが内政について討論するという体裁で内政の基本システムを紹介している。読み物としては面白いが、内容は基礎レベルに留まる。チンギスハーンは戦争屋として他の国王からは部外者として扱われるが、参加者の中では最も政治の高い(*1)というのが皮肉であると同時に、身もふたもないオチが逆に彼の政治力の高さを際立たせている。
チンギスハーン㊙情報
建築に必要なターンの検証、特産品の価値と生産量、称号都市を得やすい都市、初期配置都市で徴兵できる兵科を紹介している。特に注目するべきは建築に必要なターンの検証である。
建築物は「街と村」、「田畑と牧場」、「それ以外」、「港湾」の4種に分けられ、右に行くほどターンがかかる。政治力と内政特技が高いほど必要なターンは短くなるが、同じく右に行くほどターンの縮小幅は大きくなる。よって低政治力の将軍には街や村などを任せ、高政治力の将軍には文化度に直結する施設を建築させた方が効率的であるということになる。
戦闘フェチの帝王座談会
戦闘力の高い国王の座談会という体裁で戦闘システムを解説している。「内政フェチの帝王座談会」と同じく文章的には面白いが、情報は基礎的なレベルに留まる。
奥州政権の逆襲
シナリオ1の奥州政権のリプレイ。義経と弁慶のコンビをメインとして、東アジア征服の過程を描く。そもそも義経と弁慶が強すぎるうえ、婚姻による統率兵士数の増加、強国に対する兵糧攻めなど極めて堅実なプレイを行っており、その点の面白みは薄い。しかし、逆に言えば初心者が進行の参考とするのに有用である。後は義経が泰衡の意図を見抜き、逆に説き伏せて鎌倉政権に逆襲するというシチュエーションそのものを楽しむべきコンテンツであると言える。
*1
チンギス=ハーンの81に対して孝宗77、イサキオス2世64、クローットウンガ71。ただし、プレイステーション版を含めると、孝宗の政治は86でチンギス=ハーンを上回る。