
傾向と特徴
本稿で取り扱うソフトバンク系の攻略本は、大きく4期に分けられる。第1期は1994年ころの『第4次』時代であるが、これは後のケイブンシャ系統のスタッフが関わっており、その特徴もケイブンシャ系に近い。
第2期は1998年ころの『F』および『F完結編』と『新』時代である。この時代は冒険企画局が関わっており、文章の面白さ的なクオリティは非常に高い。
第3期は1999年から2001年ころ、『α』から『α外伝』あたりのカラーフィールドの時代である。コメント、データ面の双方において、内容的にはピークに達している。
第4期は2001年ころからのキュービストの時代である。この辺りになると、データ的には整っているが、コメント欄も実用性を重視した内容となり、面白さを欠くようになる。
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表の見方
タイトル 書籍のタイトル。リンク先はAmazon。 レーベル 攻略本のシリーズ名。 発行 初版の発行日。元号表記のものは西暦に直している。なお、各書籍の並び順は、発行日の古い順である。 構成 構成を行っている会社。攻略本の個性を左右する要素である。 ライター 書籍を執筆したライター。本稿の主題が「コメントの面白さ」である以上、ある意味では最も重要な項目である。 ページ数 ページ総数。右の数値は1ページ当あたりの価格。 定価 書籍の定価。 備考 書籍の特徴。
タイトル 第4次スーパーロボット大戦スーパーガイド レーベル Theスーパーファミコン 発行 1995年4月14日 構成 山猫有限会社 ライター
平井太郎 ページ 160ページ 定価 880円 備考
構成「山猫有限会社」、文「平井太郎」という組み合わせは、ケイブンシャ系の攻略本で多く見られる。そのため、本書の作りもケイブンシャ系的である。コメント的には、平均して面白いものが多いが、隠し要素は掲載されておらず、攻略本としては不十分である。
タイトル 新スーパーロボット大戦 パーフェクトガイド 広告ブロック時用リンク レーベル The Playstation BOOKS 発行 1997年2月18日 ライター
富永民紀 中村誠 松野桂司 ページ 160ページ/0.16円 定価 980円 備考
コメントはNPCを含めた全キャラクターと全ユニットにあり、面白いものが多い。ただし、ユニットの武器データはないため、データとしては不十分である。
各ページの下には「スパロボ裏話」と題した小コメント集があり、各種の情報を補っている。これはデータ集のページから「スパロボ迷ゼリフ集」に変わり、本編の印象的なセリフを紹介している。
攻略面においては、特に宇宙編においてマップ兵器を効率的に利用するための細かい動きが掲載されている点を高く評価することができる。
ただし、出現する敵のデータは一切なく、増援についても、マップ上で大まかに示されているに過ぎない。
巻末にはオリジナルメカおよびキャラクターの設定資料があるが、SRX関連のパイロットと機体だけで敵側に関する情報は一切ない。
タイトル スーパーロボット大戦F完結編 パーフェクトガイド レーベル SSMBOOKS 発行 1998年5月29日 構成 松野桂司 ライター
富永民紀 松野桂司 ページ 296ページ 定価 1400円 コメント
「旧ザク(240ページ)」の解説に『魔法の少尉ブラスターマリ』を持ち出した書籍として知られているフシがある。
これも含めて、コメントのフリーダムさは、『スーパーロボット大戦』の攻略本の中でもトップクラスといってしまっていい。また、各ステージの見出しも、味のあるものが多い。
備考
本書は、イデオンで一気に蹴りをつける手法を「イデ攻略」と称し、詰将棋的に、その行動手順を紹介している。
一方、隠し要素は匂わす程度の紹介に留まっており、攻略本としては、とてもではないが「パーフェクト」とはいいがたい情報量である。
タイトル スーパーロボット大戦F&F完結編 パーフェクトリファレンス レーベル 発行 1998年12月2日 構成 松野桂司 ライター 富永民紀
中川裕介
松野桂司ページ 440ページ 定価 2300円 備考
SS版の『F』と『F完結編』の情報を1冊にまとめている。『スーパーロボット大戦』シリーズの中でも、特に希少価値が高いらしく、Amazonnでも結構な価格がつけられている。
コメントはSS版および後続のPS版とも全く異なる新規のものとなっており、これらと同様に楽しめる。また、後半の下欄では、ゲーム中のセリフを抜き出してコメントをつけているが、これも面白い。
また、各種の隠し要素も網羅されているが、相変わらず敵ユニットの武器データがないため、データ面では物足り無さを感じる。
タイトル スーパーロボット大戦F完結編 パーフェクトガイド レーベル The PlayStation BOOKS 発行 1999年4月22日 構成 カラーフィールド ライター
カラーフィールド(個々人については未掲載) ページ 288ページ 定価 1200円 コメント
コメントの秀逸さは、SS版に匹敵する。特にイーグルファイターA(218ページ)、エヴァ零号機(222ページ)、ジェガン(238ページ)など、使えないユニットに対する「~と言う人以外は使わない方が良い」と言う言い回しが秀逸である。
ちなみに、ライターが一新されたようであり、コメントはすべてSS版に対して新規のものとなっている。
備考
SS版に比べると、隠し要素もしっかり紹介されており、「パーフェクト」を冠するのにふさわしい内容となっている。
タイトル スーパーロボット大戦コンプリートボックス パーフェクトガイド レーベル The Playstation BOOKS 発行 1999年7月8日 ライター
岩崎誠 SIMON McELYA 荻原冬樹 花嵜正広 河田則彦 三上一輝 木戸一幸 吉田祐一 小林嘉久 渡辺幸一 栩木亮 ページ 498ページ 定価 1500円 コメント
コメントは作品ごとに分かれている。ドムの縮尺に違和感を抱いたり(424ページ)、ジーン(337、375ページ)やデニム(339、379ページ)をはじめとする『ガンダム』の一発キャラに突っ込んでみたりと、コメントはかなり遊びがある。
しかし、『EX』のコメントでは、戦闘獣や円盤獣、メカザウルスなどを「機械獣」と呼称しているのが気になって仕方がない。
備考 敵の武器データは、なぜか『EX』だけ掲載されている。
タイトル スーパーロボット大戦64+スーパーロボット大戦リンクバトラー パーフェクトガイド レーベル NINTENDO64 広告ブロック時用リンク 発行 1999年11月5日 構成 カラーフィールド ライター カラーフィールド(個々人については未掲載) ページ数 304ページ 定価 1400円 備考
『リンクバトラー』のデータを併記している。ただし、こちらについてはコメントはなく、データの羅列に留まる。攻略情報は画面写真に直接ネームドパイロットの名前と場所を指し示し、援軍の位置もおおまかに枠線で囲むという手法を採っているが、割と見やすい。データ面では、敵の経験値、資金、アイテムを掲載している。
コメントは全パイロットとユニットにあるが、NPCにはない。キャンサー(230ページ)で『聖闘士星矢』、ザン・ガイオー(242ページ)で『ダンガイオー』、スヴァンヒルド(248ページ)で『ダグラム』に絡めたネタを振るなど、コメントのフリーダムさは最高潮に達している。
タイトル スーパーロボット大戦α パーフェクトガイド レーベル The Playstation BOOKS 発行 2000年6月30日 ライター カラーフィールド(個々人については未掲載) ページ 546ページ 定価 1500円 コメント
今回はユニットデータのコメント欄の狭さのためか、「~と言う人以外は使わない方が良い」という表現がキャラクターの方に多い。イーノ(352ページ)、ビルギット(378ページ)、モンド(385ページ)などで見ることができる。
タイトル スーパーロボット大戦α外伝パーフェクトガイド レーベル The PlayStation BOOKS 発行 2001年5月10日 構成 カラーフィールド ライター
カラーフィールド(個々人については未掲載) ページ数 448ページ 定価 1500円 コメント
コメントの面白さのピークは過ぎた感じがある。ボスボロット(364ページ)やハンブラビ(409ページ、バンブルビXO(410ページ)など、弱小ユニットの弱さの表現に、これまでのような諧謔を感じる。
タイトル スーパーロボット大戦COMPACT2 第3部 銀河決戦篇 パーフェクトガイド レーベル ザ・ワンダースワンBOOKS 発行 2001年2月10日 構成 株式会社キュービスト ライター
荒井貞夫 醍醐祐輝 白石健二 中丸清一 反町真咲 松原美樹 ページ数 240ページ 定価 1300円 コメント
個人的に、キュービストはカラーフィールドに比べると精彩を欠く印象がある。
しかし、本書では、ダンガイオーチーム(157、161~163ページ)、で誰も必中系の精神コマンドを覚えない可能性がある点や飛影のパイロットがジョウに代わった途端に弱体化する点(151、154、195ページ)などを延々と愚痴ったりしていてなかなか楽しい。
また、ザリオス(171ページ)、ジオン兵(172ページ)、ファルゴス、ベガ兵(176ページ)、メガノイド兵(177ページ)などのザコがいかにザコであるかという解説も、なかなか味がある。
タイトル スーパーロボット大戦α for Dreamcast パーフェクトガイド レーベル ドリマガBOOKS 発行 2001年10月5日 ライター カラーフィールド(個々人については未掲載) ページ 432ページ 定価 1800円 コメント 全キャラクターと全ユニットにあり、面白いものが多い。 攻略
移植版としての追加要素と隠し要素を紹介している。しかし、しかし、PS版の攻略本より100ページほどページが減っているのに、値段が300円上がっているというのはどうかと思う。
タイトル スーパーロボット大戦Aパーフェクトガイド レーベル ゲームボーイアドバンスBOOKS 発行 2001年10月30日 構成 株式会社キュービスト ライター
片山拓也 トライアングロウ 片山 武 中丸清一 栗原寿治 中山啓介 ページ数 272ページ 定価 1300円 コメント
コメントはパイロットとユニットにある。両方とも、基本的には攻略に則したものが多く、中には面白いものもあるといった程度である。
タイトル スーパーロボット大戦COMPACT for WonderSwanColorパーフェクトガイド レーベル ザ・ワンダースワンBOOKS 発行 2001年12月20日 構成 株式会社キュービスト ライター
小倉宏計 中丸清一 白石健二 中山啓介 ページ数 160ページ 定価 1500円 コメント
コメントは敵味方のユニットとパイロットにあり、印象に残るものも、それなりにある。
備考
敵ユニットのデータには武器の解説がない。
タイトル 第2次スーパーロボット大戦α パーフェクトガイド レーベル The PlayStation2 Books 発行 2003年6月5日 構成 カラーフィールド ライター
安藤伸一 花嵜正広 岩崎 誠 藤平吉和 荻原冬樹 三上一輝 関根一利 吉川真人 田内志文 吉田祐一 高橋健司 渡辺幸一 萩原夏弥 ページ 592ページ 定価 1500円 コメント
ゲーム攻略に則した真面目なものが多く、面白いコメントは少ない。
備考
オリジナルキャラクターおよびオリジナルメカの設定資料や、各種の検証などがある。
タイトル スーパーロボット大戦COMPACT3パーフェクトガイド レーベル ザ・ワンダースワンBOOKS 発行 2003年8月18日 構成 有限会社マイルズ・プラス ライター
斎藤 宙 柴田洋吏 佐々木崇 ページ数 96ページ 定価 1300円 コメント
ゲーム攻略に則した真面目なものが多く、面白いコメントは少ない。
備考
『スーパーロボット大戦』シリーズの攻略本では、かなりレアな方であると思われる。
ただし、内容自体は、基本システム、シナリオ、各種データと非常にシンプルな作りである。一応、オリジナルキャラクターの設定と全身像は、コラムとして分割して紹介されている。
タイトル スーパーロボット大戦MXパーフェクトガイド レーベル The playstation BOOKS 広告ブロック時用リンク 発行 2004年7月26日 構成
カラーフィールド ライター
安藤伸一 荻原冬樹 藤平吉和 三上一輝 吉田祐一 渡辺幸一 ページ数 608ページ/0.4円 定価 1500円 備考
面白いコメントは少なめ。中盤の「アルティメットギガ攻略」では、撤退する敵の撃破を中心とする各種の検証や特殊条件下でのセリフ、中断メッセージの全文を紹介しており、本書において最も価値の高い部分であると思われる。
味方キャラクターおよびユニットについては前半で育成と強化をテーマとして作品ごと、後半では50音順にデータを紹介しているが、重複する箇所が多く、無駄があるように感じられる。攻略ページはマップが小さく見づらい印象を受ける。後半は寺田隆信プロデューサーへのインタビューとオリジナルメカの細部のイラスト、事典用のリストで構成されている。
タイトル スーパーロボット大戦ORIGINAL GENERATIONS パーフェクトガイド 広告ブロック時用リンク レーベル BOOKS for PlaysStation2 発行 2007年9月28日 構成 カラーフィールド ライター
安藤伸一 高橋健司 萩原冬樹 橋本徹 藤平吉和 三上一輝 吉田祐一 渡辺幸一 ページ数 624ページ/0.39円 定価 1600円 備考
コメント的に見るべきものは少ない。データ量は充実しており、やり込み要素やカットイン、セリフのピックアップ、新機体のイラスト、寺田隆信プロデューサーへのインタビューなどもあるが、その分だけ非常に分厚く、それだけで読むのが大変である。
データは味方キャラクターがゲーム内のソート順、敵キャラクターと敵ユニットが登場順、NPCは50音順、味方ユニットは系統順とばらけていて使いにくい。
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